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TWI Global Business ニュースレター 第22号 6/07/2017

TWI Global Business (Div. of Teruko Weinberg Inc.)

目次:

ITサービスの活用はB2Cの有効な手段に

 

ITサービスの活用はB2Cの有効な手段に

米国などの先進国に比べると見逃しがちな中南米諸国のITサービス市場ですが、関連統計データを見るとじつは有望な市場であることが分かります。たとえばソーシャルメディア。Global Web Indexのデータによると、2017年3月31日時点の国別フェースブック利用者数はブラジルが1億2,200万人で世界3位、メキシコが7,600万人で5位と上位につけています。都市別ではメキシコのメキシコシティー(2位)、ブラジルのサンパウロ(7位)、ペルーのリマ(9位)が世界の上位に入ります。

高い成長率も見られます。2017年1月時点のブラジルのソーシャルメディア利用者の増加数は前年同月比で約1,900万人、これは世界で5位の数字です。メキシコは1,600万人増で6位に入ります。Internet World Statsのデータによると、2017年3月31日時点のインターネット利用者数国別上位20位のうち、ブラジルは4位(1億3,900万人)、メキシコは10位(7,000万人)ですが、利用者数を全体の人口で除した浸透率(ペネトレーションレート)ではブラジルは10位(65.9%)、メキシコは13位(53.7%)にとどまります。中南米諸国ではPCやスマートフォンの普及率が年二桁の成長を記録しています。これらの普及が進むことでソーシャルメディア市場のいっそうの拡大が予想されます。

次にEコマースの状況を見てみます。アメリカス・マーケット・インテリジェンス(AMi)によると、中南米地域でのEコマースを利用した販売額は小売全体の2%とわずかですが、近年には年20%を上回る成長を記録しています。とりわけロジスティクスといった物理的な障壁の少ないサービスの取引は年100%以上の高い伸びが見られるようです。同地域における2016年のウーバー利用者数は前年比で10倍以上を記録しました。信用性の低い中南米社会では商取引は緊密な間柄で行う傾向が強いです。ゆえにEコマースの成長には「多くのアナリストが驚いている」とAMiのジョン・プライス社長は語っています。好調の要因としては、たとえば誘拐などの理由でタクシーの利用には消極的なメキシコシティーの外国人旅行客には、その透明性やトレーサビリティーの高さからウーバーは「売り」といえます。似たような理由でAirbnbにとっても中南米が最大の成長市場となっています。

オンライン販売はどうでしょうか。世界展開するAmazonやAlibabaのみならず、アルゼンチン発のMercadoLibreやメキシコ発のLinioのサービスが中南米全土に広がっています。通常の小売では大都市以外の小売店舗の不足に加え、高い税金、過剰な規制、賄賂などのコストを通じて跳ね上がる小売価格が消費者の負担となります。オンライン販売はこれらのコスト要因を部分的に軽減できるためにその普及はうなずける、と前述のプライス氏は述べています。

利用者の規模や成長性、社会的かつビジネス環境要因などから、この地域のITサービスは有望な市場であることが分かります。ITサービス企業に加え、この地域でB2Cビジネスを展開する企業にとってはITを活用したマーケティング、コンテンツサービスの利用、オンライン販売なども選択肢に含めることが得策だと考えられます。

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