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TWI Global Business ニュースレター 第34号 09/03/2018

TWI Global Business (Div. of Teruko Weinberg Inc.)

目次:

スマホ、ソーシャルメディアの活用が消費者リーチのカギ

 

スマホ、ソーシャルメディアの活用が消費者リーチのカギ

以前のニュース(バックナンバー第22号「ITサービスの活用はB2Cの有効な手段に」参照)で中南米市場でのB2C(企業・消費者間取引)にはインターネットの活用が有効な手段の一つと説明しました。そして、インターネットの普及に伴いEコマースが脚光を浴び始めています。Americas Market Intelligence(AMi)によると、中南米地域でのEコマースを利用した販売額は小売全体のわずか2%ですが、近年には年20%を上回る成長を記録しています。

Eコマースへの取り組みにあたり注目すべき傾向とはなんでしょうか。一つはスマートフォンの利用者数の増加です。コムスコア社の調査では2018年2月時点のスマートフォンのユーザー数は前年同月比でブラジルが12%増、メキシコが6%増、アルゼンチンが20%増、チリが18%増と軒並み増加しています。この反面、デスクトップのユーザー数は上記いずれの国でも減少傾向が見られます。

スマートフォンを利用した商品の購入も増えています。クリテオ社の調査によると、中南米地域では2017年第4四半期のスマートフォンを利用した購買方法のシェアは前年同期比で46%増加、それまで主流のデスクトップとシェアを二分するまでに成長しました。加えて、アプリのコンバージョン率(サイト訪問者が実際に商品・サービスを購入する割合)は10%にのぼり、3%のデスクトップを三倍ほど上回っていることも判明しています。Eコマースにおけるアプリの有効性が見て取れます。

中南米地域でのEコマースの発展には非効率なロジスティクスやクレジットカードの低い普及率などの障壁があるのも確かです。同地域ではクレジットカード普及率は三割に満たないといわれます。そこでクレジットカードを必要としないキャッシュペイメント決済(購入に伴いバウチャーを発行、購入者が銀行などで支払う決済手段)の導入が進んでいます。AMiによると、Eコマース購入額のうちブラジルでは25%、メキシコでは30%、コロンビアでは34%、アルゼンチンでは40%がキャッシュペイメント決済によるものです。無論、Eコマースの発展にはクレジットカードの普及が求められますが、中南米諸国ではキャッシュペイメントがEコマース需要を満たす手段として発展しているといえます。

マーケティングにおけるソーシャルメディアの利用も有効なようです。「We are Social」2018年レポートでは2018年1月時点のソーシャルメディア一日あたり利用時間では世界上位10カ国にブラジル(2位、3時間39分)、アルゼンチン(5位、3時間9分)、メキシコ(7位、3時間7分)の三カ国が入りました。個人情報漏洩事件以降、フェースブックの人気の減退がいわれる反面、世界的にはユーチューブ、スナップチャット、インスタグラムなどの利用者数が増えています。しかしコムスコアのデータによると、中南米諸国では2018年2月時点のフェースブック利用者数はペルー、チリ、メキシコ、ブラジル、アルゼンチンでいずれも半年前と比べて増加を記録しています。これらの国ではインスタグラムの利用者数も急激な伸びを見せています。

プロボーカーズ社がグーグルとの提携で実施した調査では中南米諸国でもインフルエンサー・マーケティング(特定のコミュニティーで強い影響力をもつ「インフルエンサー」を活用するマーケティング手法)の有効性が垣間見れます。たとえばアルゼンチンではアンケート回答者の54%がインフルエンサーによる推薦に耳を傾け、メキシコやチリではそれぞれ40%がユーチューバーの推薦に基づき購入意思決定をしていると回答しています。

中南米消費者へのリーチを狙う企業にとってはEコマース販売やスマートフォン、ソーシャルメディアなどを活用したマーケティングの導入は一考に値するようです。

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